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クリニック開業お役立ちコラム
【長期経営の鍵】故障・トラブル時に診療を止めない「保守体制」の確認術
無床診療所が長期的に地域医療に貢献し続けるためには、医療機器の安定稼働が絶対条件です。リソースが限られる環境だからこそ、故障・トラブル発生時に診療を即座に止めないための「確実な予防体制」と「迅速な復旧体制」を、外部の専門業者との契約によって築く必要があります。本記事で具体的に見ていきましょう。
予防保守を確実にする契約内容の確認術
故障を未然に防ぐ「予防保守」は、突発的な高額修理費用やダウンタイムを防ぐ最も重要な手段です。
1. 定期点検・校正(キャリブレーション)の契約保証
医療機器の性能を維持して診断の正確性を保つために、定期的な点検は不可欠です。契約書に、機器の添付文書や法定点検義務に基づいた年間点検スケジュールが具体的に明記されているかを確認します。また、点検時に交換が予定される消耗部品の費用が保守契約費用に含まれているか、あるいは別料金として提示されているかを確認することが重要です。可能であれば機器故障時にも無償となるプラン加入の検討することを推奨します。

2. 遠隔監視・予防措置の体制確認

ネットワーク機能を備えた機器は、遠隔でエラーコードを監視したり、予防的なソフトウェア更新を行ったりすることが可能です。契約に遠隔監視や診断サービスが含まれているかを確認します。これにより故障の兆候を業者が早期に察知し、効率的な対応が可能になります。また、遠隔接続における患者データや診療所の機密情報のセキュリティ対策が契約上どのように保証されているかも確認します。
緊急時対応と代替機確保の契約確認術
万が一故障が発生した場合に、診療を停止させないための「迅速な復旧」を保証する契約条項が最も重要です。
1. 応答時間と現地到着時間の明確化
緊急時対応の鍵は「時間」です。曖昧な表現ではなく、具体的な時間で業者との契約を行います。故障連絡から業者の技術者が電話またはオンラインで一次対応を開始するまでの時間(一次応答時間)と、現地に到着するまでの時間、緊急対応の内容を契約書に明確に規定させます。さらに、診療時間外や休日における緊急対応の窓口、対応可否、および追加料金体系が定められているかを確認します。
2. 代替機の提供保証と条件
修理に時間を要する場合、代替機がなければ診療は止まります。代替機の提供は、診療継続の生命線です。契約書に、代替機の提供が保証される機器のリストが含まれているか、また、修理期間が特定の時間(例:24時間または48時間)を超える場合に代替機が自動的に提供される条項があるかを確認します。提供される代替機が、故障機と同等以上の性能を持つこと、そして診療所へ配送され設置が完了するまでの所要時間についても確認します。
3. 部品供給と修理記録の共有
契約において、主要な故障部品の国内在庫状況や供給体制について確認し、部品待ちによる修理期間長期化を防ぐ条項があるかを求めます。また、業者が実施した全ての修理・点検記録を診療所側にも提供し、一元管理する体制が整っているかを確認します。この記録は、機器の故障傾向の分析や計画的な買い替え時期の判断に役立ちます。
「保守体制」の月次確認術
院長(管理者)はこれらの契約と体制が機能しているかを検証するため、月に1回、以下の項目を点検し、継続的な改善を図ります。
●日常点検の記録確認
過去1ヵ月間の始業・終業点検表の記載漏れがないか、異常所見が発見され適切に報告・処置されたかを確認し、従業員による一次保守の徹底度を評価します。
●トラブル・修理履歴の分析
過去1ヵ月で発生した故障について、原因、復旧までの時間、業者応答時間を評価します。

●代替機体制の確認
故障時に代替機が必要な機器について、代替機の保管場所、もしくは業者への依頼手順を再確認します。また代替機契約が有効であるかを確認し、緊急時のオペレーションの確実性を担保します。
●教育記録のレビュー
従業員に対する医療機器の操作・安全使用に関する研修が計画通り実施されているか、スタッフのなかで医療機器の操作方法など未受講者がいないかを確認し、人的ミスによる故障リスクの低減に寄与します。
まとめ
無床診療所における「診療を止めない保守体制」の鍵は、予防保守と緊急時対応を両輪とする業者契約の構築にあります。
代替機の提供、具体的な応答時間、定期点検の保証といったSLA(サービスレベル合意)を盛り込んだ契約を締結し、それを月に1回の頻度で記録に基づき検証・評価する体制が必要となります。こうした体制づくりを継続することにより、医療安全を実践していきます。
株式会社TTコンサルティング
医師 武井 智昭
監修者
株式会社コスモス薬品
本社を福岡県福岡市に置く東証プライム市場上場。
「ドラッグストアコスモス」の屋号で、九州を中心にドラッグストアチェーンを展開。
2024年5月期決算売上高は9,649億8,900万円。
M&Aを一切行わず、33年連続増収。
日本版顧客満足度指数の「ドラッグストア」において14年連続第1位を獲得。
クリニックの開業サポートにも注力し、2024年8月現在、開業物件店舗数は約350店舗。 集患に有利なドラッグストア併設型物件を全国各地で多数取り扱っている。
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