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クリニック開業お役立ちコラム
研修医の年収はどれくらい?初期研修医・専攻医の違いや手取りを解説
研修医の年収について、「初期研修医はどれくらいの収入を得られるのか」「専攻医になると年収は上がるのか」「手取りはいくら残るのか」と気になる方もいるでしょう。研修医の給与は一律ではなく、研修先や地域、当直回数、賞与・手当、福利厚生などによって異なります。
特に初期研修中は診療のアルバイトが認められていないため、基本給だけでなく、住宅手当や職員寮、当直手当などを含めて研修先の処遇を確認することが大切です。また、目先の年収だけでなく、研修内容や将来の専門領域や開業といった長期的なキャリアも考える必要があります。
本記事では、初期研修医と専攻医の年収の違いや、手取りを考える際のポイントを解説します。あわせて、アルバイトの可否や、将来の働き方を検討するうえで知っておきたい収入の見方も紹介します。
研修医の年収はどれくらい?初期研修医と専攻医の違い
研修医の年収は、初期研修医か専攻医かという違いだけでなく、研修先や当直回数、各種手当などによって変わります。提示された年収だけで判断せず、給与の内訳や福利厚生まで確認することが大切です。

初期研修医の年収は勤務先によって差がある
初期研修医の年収は一律ではなく、大学病院・市中病院といった研修先の種類や地域、当直回数、賞与・手当の有無などによって差があります。
厚生労働省が平成23年度の採用予定者を対象に行った調査では、初期研修医の推計年収は1年次が平均約435万円、2年次が平均約481万円でした。ただし、給与はおおむね320万~720万円の範囲に分布しており、研修先によって大きな差があることが示されています。なお、過去の調査であるため、現在の年収を直接示すものではありません。
直近の募集要項を見ても、千葉県済生会習志野病院では、当直手当や住宅手当を含む1年次の月額支給額が38万6,995円で、単純に12カ月分へ換算すると約464万円です。一方、愛知医科大学病院では、当直を月4~5回行う場合の想定年収を1年目約570万円、2年目約630万円としています。
参考:
千葉県済生会習志野病院「募集要項」
愛知医科大学病院「臨床研修(医科)募集要項」
このように、年収を比較する際は基本給だけでなく、当直手当、時間外手当、住宅手当、賞与などが含まれているかを確認する必要があります。
専攻医になると収入が上がる場合がある
専攻医は、2年間の初期臨床研修を終えた後、専門医の取得を目指して各診療領域の研修を行う医師です。初期研修医より経験年数が増えるため、基本給や各種手当が増え、年収が上がる傾向があります。
一例として、愛知医科大学病院の2027年度募集要項では、専攻医1年目の想定年収は約590万円です。さらに、診療科から指示された外勤を行う場合は、外勤先から別途給与が支給されます。
ただし、専攻医になれば必ず年収が上がるわけではありません。大学病院か市中病院か、どの診療科を選ぶか、当直や外勤を行うかによって収入は変わります。専門研修の内容や指導体制とあわせて、給与体系や勤務条件を個別に確認しましょう。
手取りは税金や社会保険料を差し引いて考える
募集要項などに記載された年収は、原則として税金や社会保険料が差し引かれる前の額面です。実際の給与からは、所得税、住民税、健康保険料、厚生年金保険料、雇用保険料などが差し引かれます。
研修先を比較するときは、基本給や当直・時間外手当、賞与に加え、住宅手当や職員寮などの福利厚生も確認しましょう。額面年収だけでなく、手取りと生活費の両面から判断することが大切です。
研修医が年収や将来のキャリアを考えるときのポイント
研修医の年収を考える際は、現在の給与額だけでなく、研修後の働き方や将来目指すキャリアも視野に入れることが大切です。初期研修中の収入に関する制限や、勤務医・開業医との立場の違いを確認しておきましょう。
初期研修中の診療アルバイトは認められていない
初期研修医には臨床研修への専念が求められており、研修期間中に診療のアルバイトをすることは認められていません。厚生労働省の「医師臨床研修に関するQ&A(研修医編)」でも、研修プログラム以外で診療のアルバイトはできないと明記されています。
そのため、アルバイト収入を前提にせず、基本給や当直・時間外手当、住宅手当、賞与、職員寮などを確認する必要があります。短期的な収入だけでなく、研修内容や指導体制、経験できる症例、希望する診療科との相性も踏まえて研修先を選びましょう。
勤務医・開業医との年収差を理解しておく
研修医の年収は、医師としてのキャリア初期における収入です。初期研修を終えて専攻医や勤務医として経験を積むと、基本給や役職、当直・時間外勤務などの条件によって収入が増えていきます。
厚生労働省の「令和7年賃金構造基本統計調査」一般労働者・職種別データによると、医師の年収は20~24歳で約592万円、25~29歳で約757万円、30〜34歳で約1,086万円です。
ただし、この統計は研修医や専攻医だけを対象としたものではなく、各年齢層の医師を集計したデータです。年齢が上がれば必ず同じ水準まで年収が増えるわけではないため、若手医師から勤務医へとキャリアを重ねた場合の参考値として捉える必要があります。
一方、開業医の収入は、勤務医の給与とは成り立ちが異なります。クリニックの売上から、家賃、人件費、医療機器費、広告宣伝費、融資返済などを支払い、設備更新に備える資金も確保しなければなりません。そのため、売上や医療機関の損益差額を、そのまま開業医個人の年収として比較することはできません。
研修医・勤務医・開業医の収入を比べる際は、金額だけでなく、給与と事業所得の違い、収入の安定性、必要経費、経営責任まで含めて考えることが大切です。
将来的に開業を考える場合は早めに準備する
将来的な開業を選択肢として考えている場合、研修医の段階から情報収集を始めても早すぎることはありません。ただし、すぐに物件を決めるという意味ではなく、開業までに必要な経験や資金、準備期間を把握しておくことが目的です。
クリニックの開業には、診療経験に加えて、資金計画、物件選定、診療圏調査、スタッフ採用、広告宣伝などの準備が必要です。物件を検討する段階では、候補地周辺の人口や年齢構成、受診ニーズ、競合する医療機関、地域住民の生活動線などを調べ、想定される患者数を検討します。
なかでもドラッグストア併設・近接立地は、日常の買い物で訪れる地域住民にクリニックを認知してもらいやすく、受診後の薬局利用や買い物とも組み合わせやすいことが特徴です。診療内容や地域の受診ニーズとの相性がよければ、開業物件としてもっとも合理的な選択肢の一つといえます。コスモス薬品では、ドラッグストア併設・近接立地の物件提案、広告宣伝の支援、薬局としての医療連携を行っています。その他の開業支援については、取引先の開業支援部門と連携して対応しています。
研修医の年収に関するよくある質問
研修医の年収はいくらですか?
研修医の年収は一律ではなく、研修先や地域、病院の種類、当直回数、手当、賞与の有無によって異なります。
厚生労働省が平成23年度の採用予定者を対象に行った調査では、初期研修医の平均年収は1年次が約435万円、2年次が約481万円でした。ただし、過去の調査であり、現在の年収を直接示すものではありません。
令和7年賃金構造基本統計調査から概算すると、医師の年収は20~24歳で約592万円、25~29歳で約757万円、30〜34歳で約1,086万円です。ただし、研修医だけでなく同じ年齢層の医師全体を対象とした統計であるため、参考値として捉える必要があります。
実際の年収は、各病院の募集要項で基本給、当直・時間外手当、賞与、住宅手当などを確認しましょう。
研修医の手取りはどれくらいですか?
手取りは、額面給与から所得税、住民税、社会保険料などを差し引いた金額です。控除額は給与や扶養家族の有無などによって異なるため、一律には示せません。住宅手当や職員寮なども含めて研修先を比較しましょう。
研修医はアルバイトできますか?
初期研修医は、研修期間中に診療のアルバイトをすることはできません。初期研修を修了した専攻医の外勤・アルバイトについては、勤務先や専門研修プログラムの規定を確認する必要があります。
初期研修医と専攻医で年収は違いますか?
専攻医になると、経験年数に応じて基本給や手当が増える場合があります。ただし、勤務先や診療科、当直・外勤の有無によって収入は異なるため、必ず年収が上がるとは限りません。
研修医の年収は手取りと将来のキャリアを含めて考えよう

研修医の年収は一律ではなく、研修先や地域、当直回数、賞与・手当の有無によって異なります。募集要項を確認するときは、額面年収だけでなく、基本給と変動手当の内訳、賞与、住宅手当、職員寮なども比較し、実際の手取りや生活費まで考えることが大切です。
初期研修中は診療のアルバイトが認められていないため、アルバイト収入を前提とせず、研修先から支給される給与や福利厚生を確認する必要があります。また、専攻医になると収入条件が変わる場合がありますが、勤務先や診療科、当直・外勤の有無によって差があります。短期的な収入だけでなく、研修内容や指導体制、希望する専門領域との相性も踏まえて研修先を選びましょう。
研修医の時期は、医師としてのキャリアの土台を築く期間です。将来の働き方を考える際は、勤務医として専門性を高める道だけでなく、開業も長期的な選択肢になります。開業を検討する場合は、診療経験に加えて、資金計画や物件選定、地域の受診ニーズなどについて早めに情報を集めておくことが重要です。地域住民に認知されやすく、受診後の薬局利用や買い物にもつなげやすいドラッグストア併設・近接立地は、条件が合えば開業物件として検討しやすい選択肢といえます。
開業・経営の成功には、立地や集患設計、地域連携など、診療以外の要素も大きく影響します。
コスモス薬品では、ドラッグストア併設・近接立地を中心とした物件のご提案や、広告宣伝の支援、薬局としての医療連携を通じて、クリニック運営をサポートしています。
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医療経営コンサルタント
土光 宜行
医療業界にて経営支援およびマーケティング業務に従事。
開業支援、医療制度、集患戦略などを専門領域とし、現場経験とデータに基づいた実践的な情報発信を行っている。
医療機関が将来を見据えた意思決定を行えるよう、制度動向や経営課題をわかりやすく解説。
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