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クリニック開業お役立ちコラム
【地方開業・承継のリアル】これからの地域医療で成功を掴む「必須項目」とは?
医師や医療の地域格差・地域偏在が深刻化する日本において、地方での開業や承継は地域医療の維持・発展に不可欠な要素となっています。しかし、地方ならではの課題も多く、成功を掴むためには、これまでの「当たり前」にとらわれない、新たな視点と戦略が求められます。本稿では、これからの地域医療で成功を掴むための「必須項目」を、具体的な事例を交えながら考察します。
地域ニーズを徹底的に把握し、特化型医療を提供する

地方では、都市部のような多くの総合病院などの入院施設や検査施設がある医療機関が少なく、特定の疾患や専門分野の医師が不足している地域が多く存在します。成功の鍵は、地域の医療ニーズを深く掘り下げ、そこに特化した医療サービスを提供することです。
実例:へき地における特定疾患専門クリニック
ある限界集落に近い地域で開業した医師は、高齢化が進み、特定の慢性疾患(例:糖尿病、慢性心不全などの心疾患、慢性腎臓病など)を持つ患者が、20km先の遠方の総合病院まで通院することに大きな負担を感じていることに着目しました。
一般的な内科診療も行いつつ、これらの慢性疾患の専門的な管理と治療に重きを置いたクリニックを開設。地域の医療機関や介護施設と連携し、疾患管理の徹底的なサポートを提供しました。
結果として、遠方の大病院に通院することなく、地域で質の高い専門医療を受けたいという患者とその家族から絶大な支持を得て、地域医療に不可欠な存在となりました。
多職種連携を強化し、地域包括ケアシステムに貢献する
地域医療の未来は、医療機関単独ではなく、多職種連携による地域包括ケアシステムの構築にかかっています。医師は、その中心的な役割を担うべき存在であり、地域の医療・介護・福祉関係者との強固なネットワークを築くことが成功への必須項目となります。

実例:地域住民の健康を包括的に支える「健康ステーション」
複数の診療科を持つ医療法人が、過疎地域で閉鎖寸前だった診療所を承継したケースです。この医療法人は単に診療継続するだけでなく、診療所を地域住民の「健康ステーション」としました。
具体的には、医師、看護師、理学療法士、管理栄養士、ソーシャルワーカーなどが常駐し、診療だけでなく、健康相談、栄養指導、運動教室、介護予防教室などを定期的に開催。地域の介護施設やNPO法人、福祉法人、最終的には行政とも積極的に連携し、住民の健康寿命延伸に貢献しました。結果として、診療所の受診者数が増加しただけでなく、地域全体の医療費削減にも繋がり、持続可能な地域医療モデルとして注目されています。
経営感覚を持ち、持続可能なクリニック経営を目指す

医療は公共性の高い事業ですが、持続可能な地域医療を提供するには、経営的な視点も不可欠です。人口減少や高齢化が進む地方では、患者数の減少や医療費の抑制など、経営環境は厳しさを増しています。診療報酬改定への対応、効率的な人員配置、コスト管理、地域住民への広報活動など、経営者としての手腕が問われます。
実例:有床診療所による地域医療の核
長らく医師不足に悩まされていた地域で、総合診療専門医を若手医師のグループが遠方にある地域の中核病院と連携し、有床診療所を開業した事例です。
この診療所は、外来診療だけでなく、初期救急、肺炎・尿路感染症などの一般的な内科疾患、外傷後の経過観察など短期入院が必要な患者を受け入れることで、地域の医療資源のひっ迫を緩和しました。
地域の中核病院とは患者の紹介・逆紹介を密に行い、専門性の高い疾患や重症患者は病院へ、退院後の経過観察や回復期のリハビリなどは診療所で対応するという役割分担を明確にしました。
地域の介護施設や訪問看護ステーションとも連携し、訪問診療・往診などの緊急時の受け入れ体制も整備。これにより、地域住民は身近な場所で安心して医療を受けられるようになり、診療所は地域の医療インフラに不可欠な存在として確固たる地位を築きました。
地域社会への貢献を意識し、地域に「必要とされる」存在となる
地方での開業や承継は、単なる医療行為を行うだけでなく、地域社会の一員として、その発展に貢献するという意識が重要です。地域住民との交流を深め、地域のお祭りなどのイベントに参加するなど地域に溶け込む努力は、クリニックの信頼性を高め、地域に「必要とされる」存在となるために不可欠です。
実例:都市部の医師によるワークシェアリング型診療所
医師確保が困難な地域で、都市部の医療機関に勤務する2名の医師がワークシェアリングという形で診療所を運営する事例です。それぞれが週に数日ずつ交代で現地に入り、診療にあたります。これにより、常勤医師を確保できない地域でも継続的な医療提供が可能となりました。
都市部の病院にも在籍しているため、最新の医療知識や技術を地域に還元できるだけでなく、必要な場合は都市部の専門病院へのスムーズな連携も可能にしています。診療所では、常駐の看護師や医療事務スタッフが患者対応や情報共有を担い、医師の負担を軽減。何より、都市部の若手医師の支援により、スタッフのモチベーションも向上しました。
このモデルは、医師のライフワークバランスを尊重しつつ、地域医療の空白地帯を埋める新たな解決策として注目されています。
地域社会に貢献するという強い意識が重要に
これからの地域医療で成功を掴むためには、単に医療技術が高いだけでなく、地域のニーズを理解し、多職種と連携し、経営感覚を持ち、そしてなによりも地域社会に貢献するという強い意識が求められます。
地方での開業や承継は、決して容易な道ではありませんが、地域住民の健康と暮らしを支えるという使命感と、上記に挙げた「必須項目」を着実に実践することで、持続可能かつ地域に「必要とされる」医療機関として成功することが多いです。
株式会社TTコンサルティング
医師 武井 智昭
監修者
株式会社コスモス薬品
本社を福岡県福岡市に置く東証プライム市場上場。
「ドラッグストアコスモス」の屋号で、九州を中心にドラッグストアチェーンを展開。
2024年5月期決算売上高は9,649億8,900万円。
M&Aを一切行わず、33年連続増収。
日本版顧客満足度指数の「ドラッグストア」において14年連続第1位を獲得。
クリニックの開業サポートにも注力し、2024年8月現在、開業物件店舗数は約350店舗。 集患に有利なドラッグストア併設型物件を全国各地で多数取り扱っている。
弊社が開業支援をさせていただきます
コスモス薬品が運営するドラッグストアは、日常生活に必要なものが何でも揃う生活の拠点となるお店。その地域で便利に安心して暮すために欠かせない、電気や水道のような社会インフラであるお店。
そこに専門性が高いクリニックが加われば、さらに「豊かな生活」を提供することができます。
コスモス薬品は、地域医療の担い手である開業医を全力でサポートしてまいります。

